ビワの種の食べる方法と効能を教えてください。枇杷種の焼酎漬けの作りかた編
みなさんこんにちは、枇杷の王国のスタッフSです。
年々生産量が減っている貴重な天然資源であるビワですが、その葉や種には有難い薬効があるとして古くから民間医療に重宝されています。
中でも、種には葉よりも濃く成分が凝縮されており、大学などでもセルフメディケーションに役立つ天然資源食品として様々な研究がなされています。
今回は、家庭の医学として最もポピュラーな『枇杷種の焼酎漬け』を作ってみました。
用意するもの
・枇杷の種・・・300g程度
・焼酎(梅酒用のホワイトリカーで可)・・・1L
・保存瓶(しっかりと蓋が密閉できるもの)・・・1個
・秤り
作りかた
作りかたといっても、作業はとてもシンプルです。
1:枇杷種を300g計量する
枇杷種の焼酎漬けを作る場合、枇杷の王国では焼酎1リットルに対して乾燥した枇杷の種を300g使います。生の種の方が成分が強くて効果的なのですが、旬が短く、青果の流通量も少ないため、なかなか新鮮な枇杷の種を手に入れるのは難しいと思います。
今回、私たちも取り置きしておいた加工用の乾燥枇杷種を使いました。
※ご家庭で果物のビワを食べた後の生種を漬ける場合は、水分が多いため一粒が重たいですから、500gほどあれば十分かもしれません。
2:計量した枇杷の種を簡単に水洗いし、保存瓶に入れます。
焼酎漬けは難しくなく、枇杷の種自体に抗菌作用もあるので、カビが生えてしまうようなことは滅多にありません。
心配でしたら、直前に保存瓶を熱湯ですすいでおいても良いでしょう。
※枇杷の種には熱や乾燥に弱い成分も含まれているので、種はあまり熱湯で消毒しないで丁寧に水洗いすることがオススメです。
3:市販の焼酎(ホワイトリカー)を1L注いで、密閉して完成
あとは、2~3ヶ月ほど経てば枇杷種の焼酎漬けの完成です。日付を書いておくことを忘れずに。
乾燥の種を使用した場合、種や剥がれた皮が浮いてくることがあります。時間の経過とともに沈んでいきますが、どうしても沈まないものは取り除きます。浮いているものは焼酎につからない部位が出てくるので、水分量などの保存条件によってはカビが生える可能性があります。
枇杷種の有効成分には、水よりもアルコールに良く溶けるものがあります。焼酎漬けならば、水とアルコールの両面から効率よく成分が抽出されます。
※生の枇杷種を漬け込んだ場合、非常に濃厚なエキスが抽出されます。人によっては成分が強すぎる場合があるので、必ず少量から試してください。
※また、使用する場合はアルコールに耐性があるかどうか、事前に少量を腕に塗り、かぶれの有無を見るパッチテストをしておくと安心です。
使い方
枇杷の種の焼酎漬けは、一般的に原液で使用します。アルコールに弱い方は薄めて使用しても問題ありません。
基本的に昔から、火傷、かぶれ、じんましんなどの皮膚疾患に対して少量ずつ塗布する家庭の常備薬的に重宝されています。
お酒が強い人は少量ずつ飲む方もいますし、玉子酒や生姜湯などの割り材として加える方もいらっしゃいます。
効果
色々とお話しを聞いたりお調べしたところ、塗って皮膚の炎症、じんましん、アレルギー、火傷、かぶれ、水虫等を抑えたり、口に含んで口内炎や、のど薬の代わりとして用いることが一般的のようです。
他の記事にも書きましたが、枇杷種に含まれるアミグダリン、ベンズアルデヒド、マンデロニトリルは咳を鎮め、痰をとる、嫌な臭いを抑える、熱を下げる、痛みを和らげるなどの効果があると言われています。(参考:高知大学医学部付属病院 西岡 豊教授による研究報告)
中国では、
『肝を疏(よみがえ)らせ、気を理(ととの)える』(四川中薬志)
『痰を化し、止咳する』(中薬大辞典)
などと伝えられています。
枇杷種の焼酎漬けを仕込んでおくことで、旬の短い枇杷の種を一年中活用することができますね。できたら、最も成分が強い新鮮な生の種を使って漬けたいところです。
ところで、生に近い状態で熱を加えずに乾燥、粉末化するフリーズドライという加工技術があります。枇杷の王国で販売している『種子の力』は、枇杷の種をフリーズドライ製法で乾燥、粉末化したサプリメントです。一年中生の枇杷種に近い品質でお召し上がりいただけます。
過去記事
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