HSP(ヒートショックプロテイン)とは何か!?②
前回に引き続いてHSP(ヒートショックプロテイン)について深く掘り下げたいと思います。前回の記事、「HSP(ヒートショックプロテイン)とは何か!?①」をチェックされていない方はまずはそちらをご覧下さい!!万能細胞とも呼ばれるHSPの魅力を徹底解説!!!!
HSPはどのような仕組みで働くのか
人間の体内の活動はタンパク質を中心に行われるので最も重要な物質のひとつがタンパク質と言えます。
タンパク質は元々アミノ酸が細かく繋がっている物でひも状で折りたたまれて正しい形になります。
「正しい形」とは何なのかと言うと、
水の中で溶けにくい(疎水的)アミノ酸がお互いに結びつき守りあいながら(疎水結合)なるべく水に接することのないように内側に隠れる。
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水に溶けやすい(親水的)アミノ酸が水に接する外側にある安定した状態のことを言う。
・・・と非常にわかりにくですが、要はアミノ酸が結びついて安定している状態をタンパク質と言うということです。
しかし、このアミノ酸のつながりは非常に弱く、ストレスが影響して簡単に切り離されます。正しい形は崩れて、異なる形の崩れたタンパク質と集まり固まってしまうそうです。
「タンパク質の変性予防」と「HSP増加のメカニズム」
HSP(ヒートショックプロテイン)は正しくない状態のタンパク質を他の変性したタンパク質より先に見つけて結合し、タンパク質の変性を予防するという働きを持ちます。
さらに予防だけにとどまらず、すでに変性してしまったタンパク質を元に戻すという作用も行います。
こんなに良いタンパク質ですからどのようなメカニズムでHSPが増えていくのか気になりますよね。
HSPを増やす仕組みは、それまでHSPをコピーするタンパク質(転写因子)と結合し活動を休止していたHSPが、そこから離れ変性したタンパク質と結合し、その結果転写因子が活性化されるというものです。
HSPの効能
このようなメカニズムで生産増加されているHSPですが、実際の効能はどんなものか慶応大学薬学部の水島徹教授、修文大学健康栄養学部の伊藤要子教授らが報告をしています。
- 抗ストレス
- 睡眠の質の向上
- うつ症状の改善
- 脳の衰えの予防
- 認知機能の改善
- 疲労の軽減
- 免疫力アップ
- 活性酸素を消す
- 内臓の機能向上
- 肌を美しく保つ
- 痩身作用
- 風邪の予防
- 腎臓の機能向上
- 悪性腫瘍の予防
- 放射線障害の予防・・・etc.
その他にも様々な働きがあると言われます。そんな多岐に渡り効果を表すタンパク質ですからHSPが万能と言われるのも頷けます。
過去記事
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