抗生物質が効かない!!恐怖の耐性菌によって、人類の免疫力が試されています。
こんにちは、ビワの王国のSです。
目に見えないウイルス・細菌類と人類の戦いは、抗生物質やワクチンの発明以来優勢を保っています。かつては死に至るような感染症も容易に治療ができるようになりましたが、同時に新たなる敵を生み出すことになりました。
それが、耐性菌です。抗生物質を使用していると、やがて一定の確率でその抗生物質では死なない、新しいタイプの細菌が誕生するのです。
人類が新薬を開発すると、さらにその耐性を持つ菌が誕生する・・・。医療の最前線では、人類と細菌のいたちごっこが続いています。
参考(カルバペネム耐性腸内細菌に関する米国CDCの発表と、日本国内の状況について)
ナイトメア・バクテリア(悪夢の細菌)
通常の抗菌剤にくらべ、グラム陰性・グラム陽性・嫌気性最近に及ぶまで幅広い細菌に効果が見込める『カルバペネム系抗生剤』は、抗菌薬の切り札とまで呼ばれています。ところが、2013年に発表された記事によると、カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)による感染症が急増しているとの事です。
特に、長い間抗生剤を使用する長期入院型病院では、それだけ耐性菌が発生する可能性が高く、全米の18%もの病院で確認されています。
米国では170万人が感染し、9万5000人の死者を出したことから、CREは悪夢の細菌と呼ばれます。
よりによって、耐性菌が狙うのは免疫が低下した病人・高齢者
このような耐性菌の多くは、私たちの免疫が正常に機能している間はそれほど脅威になるものではありません。私達の免疫機能は、抗生剤に耐性を持つ菌であれ、撃退するだけの強力な働きを持っています。
しかし、やっかいな事に、これらの細菌のホームグラウンドは病院です。そもそも、病院では低下した免疫を補う目的で抗生剤が使用されます。ところが、重篤で長い間抗生剤を必要とするような弱った患者さんの体内では、薬の使用期間が長い分、耐性菌の発生頻度も上昇するのです。
さらに、上記のカルバペネム系抗生剤は幅広い細菌を殺すため、患者さんの腸内でバランスを維持してきた腸内細菌群(腸内フローラ)さえ殺してしまいます。カルバペネム系抗生剤に耐性を手に入れたCREは、それまでバランスを保っていた腸内細菌が減って独壇場となるや、一気に患者さんの腸内を占領してしまうのです。
一旦感染してしまうと、薬が効かない耐性菌を撃退することは難しく、CREの致死率は最大で50%に達するという報告もあるそうです。
ーーー私が今回の記事で感じた事は、『安易に』病気との闘いを医師や看護師・薬物に丸投げしないことでした。もちろん、薬物や医療従事者による適切な治療は人類の英知です。
しかし、病気と闘うのは、薬物でも看護師でも、ましてや医師でもなく、本来は私達の免疫システムなのです。『何かあったらお薬があるから』と言う理由で油断せず、日頃から適切なバランスの食事、運動、ストレス発散で抵抗力を高めておきたいものです。
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